色の対比効果〜色相、彩度、明度対比について

ここまでは、主に色単体(一色)の属性やら感覚について説明してきましたがここからは、複数の色が同時に存在する場合、色同士が受ける影響についてお話していきます。
まさに、インテリアのカラーコーディネートに直結した話になるので、覚えておいて損はないはずです。

色の対比とは

対比効果とは、色が他の色の影響によって、普段と違う見え方をする現象のことを言います。
色の対比効果は、主に「同時対比」と呼ばれ、2種類以上の色を同時に見たときに起こりますがその原因は、対比させた「色同士の差」から生まれています。

「色同士の差」というのは、これまでに勉強してきた、3属性同士の差という意味で捉えてください。
この対比効果によって、色自体は変わらないのに、明らかに印象の違う色に見えるようになってしまいます。
以下に基礎となる3属性ごとの対比効果を挙げます。

■明度対比
明度の高い色と低い色を同時に見ると、明度の高い色はより明るく見え、低い色はより暗く見える

■彩度対比
彩度の高い色と低い色を同時に見ると、彩度の高い色はより鮮やかに見え、低い色はよりくすんで(灰色っぽく)見える

■色相対比
色相の異なる色を同時に見ると、それぞれの色がそれぞれの補色に近づいて見える

明度、彩度の対比効果は分かりやすいと思いますが、色相は少し難しいと思うので、なんとなく覚えておいて下さい。

このコンテンツのテーマでもある、買ってきたインテリアの色が、部屋に置いてみると、全然印象が違ってしまっている場合まずは、3属性の対比効果を探ってみましょう。

以下に、テーブルとカーペットを買ってきた、というシチュエーションに当てはめた3属性(色相、明度、彩度)による対比効果の検証を記載します。

明度対比を探ってみる


黄土色のテーブルと、明るい青、暗い青のカーペットで明度対比の効果を見てみましょう。


あきらかに違いますね。
イメージより明るかったり暗かったりする場合は、明度対比も原因かもしれません。

彩度対比を探ってみる


中彩度の青いテーブルと、高彩度と低彩度の青いカーペットで彩度対比の効果を見てみましょう。


あきらかに違いますね。
このように、妙に鮮やかに見えたり、くすんで見える場合は、彩度対比を探ってみましょう。

色相対比を探ってみる


オレンジ色のテーブルと、赤と緑のカーペットで色相対比の効果を見てみましょう。


あきらかに違いますね。
黄みを帯びたテーブルは、より明るくも見えます。
逆に赤みを帯びたテーブルは、少しくすんだ感じもあるでしょう。
色相対比は難しいですが、分かると面白いです。

メリハリを出すために「対比」を意識しましょう

このページでは、実際の色を出す為の確認方法という位置づけで「対比」について説明しましたが対比とはカラーコーディネートの中で、調和と不調和、どちらも演出する現象でもあります。(アクセントカラー)
例えば、対比による「差」を素直に違和感無く受け入れられる場合は調和逆に、「差」に違和感を感じて拒絶してしまう場合は不調和、といった具合です。

自分の部屋にいたり、インテリアを見ていて、なぜか浸かれる、違和感がある、といった場合ストレスの強い対比がどこかで起こっているかもしれません。

「カラーコーディネートにおける対比効果」は、このページで説明したような色同士の見え方の演出や確認方法そして「カラーコーディネートにおける対比」とは、メリハリを付けて調和させる、ということを目的にした手法だと覚えておいて下さい。

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